旧正月の期間、台湾を代表する高山茶の産地のひとつ、阿里山・石棹(スーチャオ)を訪れ、茶農家の方々を訪ねてきました。
実は「阿里山」という名前は、ひとつの山の名前ではありません。阿里山国家風景区を中心とした広大な地域を指し、その一帯には台湾を代表する高山茶の産地が広がっています。
なかでも阿里山茶区は、標高1,000~1,600mほどの高地に位置し、台湾を代表する高山茶の産地のひとつとして知られています。
※台湾では一般的に、標高1,000m以上の高地で栽培された茶葉を「高山茶」と呼びます。
今回は、そんな阿里山茶区の自然環境と、そこで育まれる高山茶の特徴をご紹介します🌱

阿里山の茶園 ― なぜ、この土地はお茶に適しているのでしょうか?
① 雲霧と日照、そして昼夜の寒暖差
阿里山は雨が多く、年間を通して雲や霧に包まれる日が多い地域です。山を覆う雲霧によって日照時間が短くなり、さらに標高が高いため、平地に比べて気温が低く、昼夜の寒暖差も大きくなります。こうした環境の中で、茶樹はゆっくりと時間をかけて成長します。高山の厳しい自然環境の中で育った茶葉は、繊細で柔らかな味わいを持ち、すっきりとした甘みや余韻を感じられるのが特徴です。阿里山高山茶は、透明感のある茶湯と、清らかな花のような香りを楽しめるお茶として、多くの人に愛されています。

雲霧に包まれる阿里山の茶園
② 土壌と豊かな自然環境
世界的に有名な茶産地の多くは、北回帰線を中心とした温暖な地域に位置しています。阿里山もその恵まれた環境の中にあり、豊かな雨と霧、適度な日照、そして高い標高が重なり、茶樹が育つのに適した自然環境をつくり出しています。そこで育つ茶葉は、芽や葉が柔らかく、厚みがあり、豊かな香りと味わいを持っています。一杯のお茶を口に含むと、清々しい香りとともに、山の空気や大地の恵みまで感じられるようです。それが、私たちが阿里山のお茶に惹かれる理由のひとつです。

阿里山高山烏龍茶の特徴
香り : 花のような香り
茶葉の形: 球形
茶葉の色: 青緑色
茶湯の色: 透明感のある黄金色
発酵度 : 軽発酵
品種 : 青心烏龍
阿里山茶区には、数多くの茶農家が暮らし、それぞれの土地で茶づくりを続けています。
今回の訪問を通して、私たちは改めて、良いお茶は茶葉だけで生まれるものではなく、土地の自然環境と、茶農家の方々の日々の仕事によって育まれているのだと感じました。
これから少しずつ、茶苑CHA-ENのお茶を支えてくださっている茶農家の方々をご紹介していきたいと思います。
どのような場所で茶葉を育て、どのように茶園を管理し、どのような想いで一杯のお茶をつくっているのか。
ぜひ、楽しみにお待ちください。

阿里山で迎えた朝
早朝の山に登り、静かに日の出を待ちました。
雲の向こうから少しずつ光が差し込み、山々がゆっくりと朝の表情を見せてくれます。
澄んだ空気の中で迎える朝は、とても清々しいものでした。
この土地で育った一杯のお茶を味わうとき、その香りの向こうに広がる阿里山の風景にも、ぜひ思いを馳せてみてください。